和裁士とは反物から和服を作ったり、お直しという和服の修繕を行う仕事です。高い技術力と経験が要求される仕事ですが、和服という伝統的な文化を支える重要な職業です。和裁士を目指す場合は、ファッション専門学校や大学に通う事をオススメします。
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ファッション業界を支える職業は多種多様なものがあります。
その中でも、和裁士という職業はかなり専門的な仕事を担う事になります。ファッション業界に憧れる人の中には、洋服だけではなく和服に対しても関心が高い人もいらっしゃるでしょう。
そこで、ここでは和裁士について以下のような内容についてまとめました。
・和裁士とはどんな職業?
・どんなやりがいや魅力がある?
・和裁士になるためにはどうしたらいい?
将来、ファッションの世界で働きたい人の中でも、とくに和服などに興味のある方はぜひともお読みください。
和裁士という仕事の魅力や、進路の決定の参考になれば幸いです。
■和服文化を支える和裁士!その仕事内容とは?
和裁士とは、伝統的な和服を取り扱うスペシャリストのことです。
どんな和服たちも初めは反物の状態で存在しています。和裁士はこれを和服に仕立てる仕事を担っています。新品の和服を仕立てる場合、依頼人から預かった反物を取り扱うことになります。そのため、決して失敗の許されない緊張感が伴います。
1反で百万円を超える高級な反物もあるため、その責任も重大です。
また、和裁士にはお直しという仕事もあります。
これは、さまざまな事情によって和服のサイズを変えたいという時や、古い和服の修繕をしてほしいという時に依頼を受けるお仕事です。寸法直しや綻び直しといった細かい作業から、時には仕立て直しといってデザインそのものを変更したり、寸法を大きく変えるなどという大掛かりなお直しをすることもあります。
■仕立てやお直しの達成感!和服を通して人々の歴史を感じられるやりがいも
和裁士のやりがいとしてあげられるのは、難しい仕事をこなした時という場面で得られる達成感というものがあります。
依頼によっては、かなり複雑な内容も存在します。
たとえば、反物から子ども用の和服を仕立てる際に、その後も子どもの成長に合わせて寸法直しをお願いしたいと言われることもあります。その際は、何度もほどきなおすことを前提に和服を仕立てていかねばなりません。とても複雑で難しい技術がいる仕事になります。
ですが、このような依頼を無事にこなしたときの達成感は大きく、和裁士という仕事にますます愛着が持てるはずです。
また、和裁士の腕次第ではひとつの家庭から何代にも渡って依頼を引き受けることがあります。
その仕事のひとつひとつを通して、時代の流れや思い出などを共有することも可能です。人々の生活の温かみに触れられるということも、和裁士の仕事の魅力の一つです。
■和裁士を目指すならファッション専門学校がオススメです!
和裁士を目指す場合、和裁士による和裁教室や大学、専門学校で学ぶという方法があります。
このうち、和裁教室で学ぶ場合は、プロとして生きていくのはやや難しいかもしれません。人脈やその人の置かれている状況次第では、和裁の仕事を依頼してもらえる可能性もありますが、全ての人が独立できるわけではないことを覚えておきましょう。
一般的に、和裁士で食べていきたいという場合は、大学やファッション専門学校に通うことをオススメします。
和裁士を目指せる大学はやや少なく、学費も高いというデメリットはありますが、大卒という学歴はきっと役に立つはずです。
また、専門学校の場合は、和服に特化した学校も多く、さまざまなことが学べます。2年制、4年制の他、師範クラスだと5年制というところもありますが、大学に比べて学費は安いという点が魅力です。
和裁士の資格を取ることが大前提である場合は、専門学校に通う方がいいかもしれません。